ブックヨミヨミの読書感想ぶんぶん

雑食系の読書感想文!

浅川智仁 『電話だけで3億円売った伝説のセールスマンが教える お金と心を動かす会話術』をヨミヨミ。

こんにちは!

ブックヨミヨミです。

 

今日は

浅川智仁 著

『電話だけで3億円売った

 伝説のセールスマンが教える

 お金と心を動かす会話術』

について書きます。

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正直、セールスされることは苦手です。

なのに買っちゃたよ、この本。

決して『3億円』に心動かされたわけでは

ありませんよ!!

(一応、言っとく)

 

パラっと読んだ時、

「コンフォートゾーン」

ホメオスタシス

との、苫米地氏のコーチングの本でお馴染みの

単語が出てきて興味を持ったからです。

(ファンなので…)

 

著者の浅川氏は、

モチベーター、営業コンサルタント

経営コンサルタント

 

営業職時代に輝かしい実績を挙げていたようです。

本の題名にもある通り、

平均単価120万円を超える社会人向け

教育プログラムを電話だけで販売したとか。

 

自分が売るだけでなく、

売れる人を育てる事に非常に長けたており、

セールスコンサルティングを主幹事業とする

ライフデザインパートナーズ株式会社の

代表取締役を務めている。

セールスに関する専門家なのですね。

 

セールスは苦手と書きましたが、

皆さんも「売り込まれる」ことに

少なからず抵抗はあると思います。

 

服を買いに行った時に店員さんに

ついて回られたり、

ちょっとのぞいた展示場で

セールスマンにクドクドと商品の説明を

聞かされたり…

 

「ちょっと急いでいるので、また次の機会に」

「今は見ているだけです」

店員やセールスマンを遠ざけるのに

変な汗をかきながらいろいろなセリフを考えます。

なんで客にこんな気を使わせるんだと

イライラしながら…

 

逆に販売上手な店員さんに接客されて、

普段はガッチリ財布の紐は固いのに、

2枚もトップスを買ってしまったことがありました。

(重宝しているからよかったけど、高かった…)

不思議とブロックできなかったんですよね。

 ホント魔法のように買ってしまった…

 

マイブームで、マーケティングが面白いと

思っていた時期がありました。

マーケティングはものが売れる仕組み作り

と私なりに理解しています。

(ちなみに営業はプッシュ(押す)販売、

 マーケティングはプル(引く)販売かな)

 

マーケティングがマイブームになった理由として、

将来への不安から「ものを売るスキル」さえあれば、

なんとか食べていけるんじゃないかと考えたからです。

 

経済は物や価値(サービス)の売買で成り立っている。

経済活動の基本かつ根幹だと思っています。

 

「ものを売るスキル」が有れば

会社に所属しても、個人で起業しても

どっちでも行けるやん!

やる気マンマンでマーケティングの勉強会に

参加していました。

 

勉強会の参加者は、

私のようなレガシーシステム

システムエンジニアは皆無で、

ほとんどが自営業かコンサルタントの方々でした。

みな、集客や販売に必死で、

生々しい現場の状況を垣間見させてもらいました。

 

当人はすごく真面目な方で新しいビジネスを

熱く語っていたのですが、

「それってビジネスパートナーに騙されているんじゃ…」

と参加者全員から心配される方がいました。

 

「集客したり仕事の受注を自ら取りに行くって

 知らなかった。

 だって仕事が向こうからやってくるから。」

との信じられないようなセリフを言う

殿様商売をやっているお嬢様(姫か?)もいました。

 

年収数千万はゴロゴロいるし、

中には年収100倍になったという強者もいたり…

(推定8~10億です…)

 

私とのジョイントベンチャーの話をしてくれた

社長さんもいらっしゃいましたが、

それも残念に終わってしまいました。

 

ただのシステムエンジニアはお呼びじゃない

って自分で思ってしまいました。

まあ、失望されるのが怖かったんですよね…

でも、学ぶことはあきらめきれなかった。

 

そんなこんな学んでいくなかで

「ものを売るスキル」は、

手法を追っかけていてはきりがなく

表層的になってしまうと思い始めました。

 

私の場合、商売のリソースが無いので

単なる成功事例はそのままは使えません。

 

「ものを売る」本質的なこととして、

「人間を知らなくてはいけないのではないか」

段々と思うようになりました。

 

そうやって、興味は心理学や脳科学

コーチング、カウンセリングへ

移行してしまって現在に至るって感じです。

(ブレブレ やん…)

 

以下、目次より抜粋です。

 

◆---------------------------------------◆

第1部 奇跡の営業会話術

    【自己紹介からクロージングまで】

 ・営業とは、〇〇の移動である

 ・営業の定義とは?

 ・浅川流「セールスの9ステップ」

 第1章 相手との距離を縮める「アプローチ」

  ステップ1

   ・人に好かれる「自己紹介」の4ステップ

   ・最短で「ラポール」を築く方法

   ・印象をよくする4つの会話のコツ

   ・浅川流、相づちの「さしすそそ」

   ・はじめての相手に、

    電話を取り次いでもらうには?

   ・アポ取りは「クローズドクエスチョン」で!

   ・クローズドクエスチョンでリズムをつくる

   ・浅川流「アプローチ質問の公式」

   ・褒めパターンの増やし方

 第2章 お客様のニーズを発見し、それを組み立てる

     「ディスカバリング」と「ビルディング」

  ステップ2~ステップ3

   ・相手のニーズを引き出す質問テクニック

   ・スイッチングクレーンのための5つの枕詞

   ・人がモノを買う時の心の動き、4つのゾーン

   ・示唆質問で未来を見せる

   ・示唆質問の効果を高める「人生の輪」

   ・YESを引き出す「ソクラテス式問答方」

 第3章 ここまでやれば、

     成約率100%も夢じゃない!

     「クロージング」

  ステップ4~ステップ9

   ・「やってみたらいいんじゃないですか?」

   ・クロージングは「価値観の中和」

   ・「認知的不協和」を使った協力クロージング

   ・「第三者引用」で物語を語る

   ・買わない理由は6つだけ

   ・テストクロージングはノーリスク、

    ハイリターン

   ・テストクロージングの7枚のカード

   ・懸念を解消する6つの質問

   ・反論を和らげる魔法の接続詞3つ

   ・クロージングへスイッチングする最強の枕詞

   ・ピークエンドの法則

   ・秘術 浅川流、10の応報話法

 

第2部 「売れる人」はこう考えている!

 ・電話営業たちを一瞬で変えた「魔法のひと言」

 ・「錯覚」が人生をつくる

 ・相手の「基準」を破壊せよ!

 ・コンフォートゾーンからストレッチゾーンへ

 ・脳は、入力したものしか出力しない

 ・感謝される営業の「4つの意識」

 ・会話の主導権は聞き手にある、と知る

 ・お客様の興味は1つ

 ・覚えたことは使おう

 ・「これで決めましょう」が言える人

 ・忘れられないお客様のひと言

おわりに 素晴らしい夕日を見るために

◆---------------------------------------◆

 

やっぱり、著者の浅川氏は

苫米地氏の影響をかなり受けていると見た!

 

「人生の輪」バランスホイールに似ているし、

「認知的不協和」のテクニックや

タイガーウッズのたとえ話は

苫米地氏の本ではよく出てくる。

 

 経験から編み出した方法に

心理学や脳科学も取り入れていて、

とても興味深かった。

 

営業職の方だと、

そのままマニュアルとして使えると思う。

この通りにやれば必ず結果が出そうだ。

具体的な会話例が複数あって充実している。

状況がイメージしやすい。

 

当書は電話での売り込み例から始まっている。

その方法に賛同しかねる為、

「この本は私にとっては読むに値しないかも」

と、読み始めは思っていた。

 

しかし、読後はこうなった。

「おお、面白かった。

 内容をメモしておこう。」

 

当書に対するマイナスの評価から

読み進めるうちにプラスの評価に

 変えられてしまったのだ!

 

正直、営業職は今後少なくなるだろう。

WEBの普及で消費者は知識が豊富で賢くなった。

対面する営業スタイルは費用対効果が低くなる。

 

 でも、人と人は関わり続ける。

自分の伝えたい事を相手に理解してもらう

術は知っていた方がいい。

自分が納得させらる側だとしたら、

相手の手の内も意識した上で対峙したほうがいい。

私はそんな観点で当書を面白いと思った。

 

本書の最後に言葉はこうだ。

「いずれにしても、

 やってみたらいいんじゃないですか?」

 

営業の達人である著者に

しっかりクロージングされたということかっ?!(笑)