外山滋比古 『乱読のセレンディピティ』をヨミヨミ。
こんにちは!
ブックヨミヨミです。
今日は
外山滋比古 著
『乱読のセレンディピティ』
について書きます。
「セレンディピティ」
という言葉を初めて知ったのは、
今から15年以上も前。
当時はニューエイジ系(もはや死語か…)の
書籍にはまっていて、そこからです。
偶然に起る予期せぬ幸せ。
そんなふうに理解していました。
よく知られているとは思いますが、
「セレンディップの三人の王子」という物語が由来。
物語は、
王子達が本来の探し物とは違うものを発見してしまう、
という内容。
その思いがけない発見の事を、
イギリスの作家であるホレス・ウォルポール
が造語したものです。
(本書中にも説明があります。
ちなみに前記は私の記憶とWIKI調べ)
映画の題名や楽曲のアルバム名などなど
今や幅広く使用されている言葉です。
私が感じるに日本語で表現するより、
「セレンディピティ」
という言葉の方が
奇跡感というか、魔法感というか
キラキラ度が増すように思いますが
いかがでしょうか?
筆者の外山氏は英文学者。
イギリス文学をかなり熱心に
研究していらしたのが、本書でも語られています。
その外山氏が選んだ言葉が「セレンディピティ」。
なんだか、感慨深く思います。
私はずっと、読書ブログを書きたいと思っていました。
ところがいざ書き始めると、どう書いていいかわからない。
これでいいのかな?と悶々としていました。
忘れないように、という第一目的があるものの、
他人の目に晒す以上、あまり変な文章は書けない。
(書いてるけど…)
あまり凝り過ぎると時間がかかる。
(というか、凝りようがなくて時間がかかる…)
楽しくありつつも、つ・ら・い…みたいな。(汗)
でも、本書を読んで見て良かった!
かる~く読んで、
かる~く書きゃいいんだ!(爆)
好奇心をたぎらせて、
思いのままに楽しめばいいんだ!!(爆、爆)
はァ~
肩の荷が下りたような気持ちになりました。
この私のブログは
「雑食系読書ブログ」と銘打っています。
乱読を推奨している本書を読んで、
「外山先生、私も同感です!」
と声を上げたくなりました。
本書には、
外山氏が若いころから貪欲に本をむさぼり読んだことや、
一生を通してどのように本を読んできたかということが
語られています。
学生の頃に胸をときめかせて図書館に通ったことや、
友人の日本文学、中国文学の研究者と自分を含め3人で
三人会という雑学座談会を開催したこと。
そのほか諸々のエピソードは知的探求の軌跡で、
外山氏の生き様だと感じました。
短い文章の中に表現されることが、
今まで私が読んできた本とは一線を画しています。
味わったことのない文章の持つリズム感が
とても新鮮でした。
日本語の認識が変わる思いがしました。
外山氏は日本語についても何冊も著書を
出しています。
本書でも語られていますが、外国語を学ぶにあたり、
日本語についてもかなり研究されたようです。
格調高い文章に触れていることに、
喜びを感じました。
くすっと笑ったり、
ふわあ~と心が軽くなったり、
熱い思いで胸がチリチリ焼け付いたり。
読んでいて、心と体に響いてきました。
外山氏は知識のメタボリック・シンドロームを
戒めることを書いています。
しかしながら、
私も含め現代人は知識のメタボになるほど
読書をしている人は少なくなっているように
思います。
私も知識メタボを心配するくらい
本を読みたいものです。
あ、ちなみに身体はしっかり
メタボを心配しています。(爆)
それと、
今の10代、20代前半の人に読んで欲しいな~。
少し時代の違いや難解な部分もあるかと思い
ますが、人生の指針に大いに役立つと思います。
このブログにたどり着いた
あなたへ。
人生は素敵な
「セレンディピティ」
にあふれています。