ブックヨミヨミの読書感想ぶんぶん

雑食系の読書感想文!

外山滋比古 『思考の整理学』をヨミヨミ。

こんにちは!

ブックヨミヨミです。

 

今日は

外山滋比古 著

『思考の整理学』

について書きます。

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  近所の小さな本屋には、

プチ外山滋比古コーナーがあります。

小さな本屋だからこその発見があって楽しいです。

先日、「乱読のセレンディピティを購入しました。

 

ああ、そういえば、

外山氏といえば「思考の整理学」が有名だよな…

せっかくなら、「思考の整理学」も読んで

ブログに書きたいなと思っていたら、家にありました!(笑)

いつものごとく、買うだけ買って読んでなかったのね…

 

私はこの「思考の整理学」を多分3回買っています。

手元にあるのは、2015年に購入していたものです。

(帯にある)

 

そして、読んで見て驚愕!!

なんも覚えていなかった!!!(爆)

いや、読んでなかったのかも…(汗)

 

表紙はとてもよく覚えている。

読んだ、との記憶もあった。

 読んだ当時の私はこの本を理解するだけの

思考力が無かったのだろうか?。

本というものに対して期待していたものが即物的で、

現在の状況とは違っていたのでしょう。 

いろいろと反省と自己弁護を頭の中でグルグル。

 

今回は、

本当に楽しく、興味深く、

深く染み入る思いで読めました。

 

本書の帯に、

2014年大学生協文庫年間ランキング1位とあり、

「東大1位、京大2位、早大1位」

と、大きく書かれています。

(ちょっと古くてごめん)

 

本書の第1刷は1986年です。

なんと30年以上前。

さすがに、内容に古めかしい部分はあります。

私の持っている本は104刷!。(驚)))

30年にも渡り読み継がれているのですね。

 

本書は主に大学生や研究者、学者といった

アカデミックな人に向けて書かれてる内容です。

卒論や論文の書き方についても語られています。

 

ですが、「思考の整理学」との題名だけあって、

思考に対する含蓄に富んでいます。

私は、「もっと頭良くなりたい!」と

思う瞬間が日々の生活の中でもあります。

もう、しょっちゅう。

 

本書は決して短絡的回答はもたらしません。

でも、現代を生きる普通の人にも汎用性を備えた

内容であることは 間違いありません。

今回読んで見て、長く多くの人に支持される理由は

ここなんだなと思いました。

 

文体や表現がとても上品で美しいと感じました。

それでいて手ごわいです。

読み飛ばさず、丁寧に読まなければ理解できません。

本書と比べると、最近の本はすんなり読める文章で

理解しやすいと思いますが、単調だと思いました。

 

今までの読書の際の思考がシングルタスクだとすると、

本書は複数タスク思考になる感覚でした。

本書は脳内のあちこちが刺激されているような、

妙な感じになります。

あ、そう、ハーモニーを奏でられているような。

この読中感は人によって違うのかもしれません。

著者である外山氏が抽象度が高い視点で語るので、

読者もそこまで引っ張り上げられているように感じます。

 

本書に書かれた思考の整理方法が、

近年発達した脳科学的にも正しいことを振り返り、

感慨深く思いました。

 

本書のメタ・ノートの項目で

「この五十三冊(ノート)をながめながて、

 わが思考、すべて、この中にあり、と思うのは、

 なかなかいい気持である。」

と語っています。

 

私の唯一の思考の整理術として、

毎朝仕事前にキャンパスノートにメモを書きます。

当日の仕事の予定と時間割を書き、

翌日赤ペンで結果を書き入れる、

気になることがあれば青ペンで書き入れる、

ということを10年以上やっています。

 

ノートは数十冊になりました。

私も積みあがったノートを眺め、

「わが仕事、この中にあり」

と誇らしく思っています。(爆)

 

外山氏の教育者としての姿勢が

素晴らしく、こんな先生に指導してもらいたい

と思わずにはいられません。

だからこそ、読まれている一冊なのでしょう。

 

本書、忘れていてごめんねー。

きっと、今後折に触れ何度も読み返すでしょう。

そして、何度も新しい発見をすると思います。

そんな1冊です。